リフォーム詐欺に関するご注意

~コラム~

トップごあいさつリフォーム詐欺に関するご注意

近年、リフォーム詐欺とでも言うべき悪質な行為を行ってる会社が出回り、細心の注意が必要です。そのごく一部の悪徳業者によって、まじめに営んでいる会社に対しても不信感が抱かれる結果となり、お客様との信頼関係が築きにくくなってしまいました。

悪徳業者に引っかからないために注意していただきたいいくつかの事例を挙げ、ご説明したいと思います。長文ではございますが、重要な事ですので、工事を依頼される前に、ご参考にしていただければ幸いと思います。

株式会社アイワライフ 代表取締役 吉田明仁

無理やりな訪問販売営業は注意

詐欺の手口で一番多いのは、突然家に飛び込んで来る訪問営業会社と言われています。その手口を例に挙げますと、「無料で家の診断をします」と訪問し、粗探しをし「家が危険な状態だからすぐにでも直さないと危険だ!」と怯えさせ、言葉巧みにしつこく迫る営業マンです。
なかには屋根など、見えない所を自ら壊して写真に撮って見せ、地震などを理由に怯えさせて仕事を取って歩いている業者がいます。しかし、家はそう簡単に崩れることは無いので、冷静に考え、複数の業者に相談し、必ずその会社のことをよく調べてから依頼するようにしていただきたいと思います。

偽造名刺の架空営業会社

最近では、パソコンなどで簡単に名刺が作れる時代になり、営業ノウハウの有る者が名刺を偽造し、架空会社を作って営業しているケースがあります。契約をして前払い金を払った後、そのまま連絡が途絶えた、なんて事もお聞きします。必ず契約する前に


  • 事務所を構えているか?
  • 建設業許可はあるのか?
  • 実績や職人経験はあるのか?
  • 建築士免許、又その会社が加盟している組合・連盟等があるのか?
  • 保障制度保険体制は整っているのか?

など良く調べてから工事をご依頼するよう心掛けてください。

必要以上に高額金額を要求する工事会社のわけ

大手企業や有名会社に、「知名度があるから安心だ」と思って依頼する方が多いと思いますが、実は大きい会社に依頼するほど、工事代金が高額になるのをご存じでしたか?その理由は、営業経費や宣伝広告費に膨大な費用がかかっていることや、いくつもの業者に工事を依頼するため、その都度マージンを上乗せしているからなどがあげられます。高額な割に、質の悪い仕上りになっているケースが多いのが実情です。


例)
テレビCMにも出ていたP社は、100万円の工事を受注すると、営業マンに20%(20万円)、会社に50%(50万円)、一番要となる職人に残りの30%(30万円)の予算で工事をさせるとんでもないシステムなのです。 職人は手抜き工事を余儀なくされ、材料には予算が回らず、何年後かに問題が発覚した時にはすでに遅し、なんてこともよく聞きます。

このような営業マンには、売上ノルマが有り、売り上げの数字が重要であり、アフターケアーは有って無いようなもの。「クレーム対処マニュアル」まで用意されています。
職人経験をしている私から見ると、このような会社も、詐欺に等しいのではないかと思われ、お勧めできません。

安さが売りの工事会社の落とし穴

安さには必ず理由があります。見えない所での手抜きや、材料や仕様をごまかすことでコストダウンします。建築工事には、適正価格と建材メーカーで規定されている工法が必ずあり、破格で請け負う業者は、その点を無視して工事を行い、質を落とすと同時に、強度や耐水性が落ち、結果、家の寿命を短くさせてしまうため「その後高く付いた」なんて話しもよく聞きます。実はホームページやちらし広告も、かなりの嘘が混じっていて、実際頼んでみたら内容が全く違った、なんて事もよくお聞きします。安すぎる業者や、顔の見えないお取引きは出来る限り避けた方が無難と言えます。

ご高齢者を狙う強引で高額なボッタクリ商法

近年、ご高齢者を狙った、高額な工事料金で仕事を取る悪徳業者が多発しています。


例)
弊社であるご高齢のお客様から「水漏れがあるので見てほしい」とご依頼をいただき、現場調査をしました。屋根や外壁は全く問題無く、水漏れ周辺の窓サッシ周りのコーキングに大きな亀裂が発見され、その部分の修繕費用として数万円のお見積りを出させていただきました。別の業者にも見せたところ「屋根がもう寿命です、このままは屋根は崩れ落ち、5年ともたないからすぐに直さないと危ない!」と説明をし、弊社が出した見積りは、「全く家の事が解っていない業者だ」と述べ、「長年ここに住みたいなら、そんなでたらめな業者に頼むのはやめた方がいい」と言い、更に「実は今キャンペーン期間中で、今日中のご契約でかなりの割引ができますよ」と言葉巧みにに契約を交わしてしまいました。数ヶ月後、そのお客様から再度ご相談の電話があり、「屋根を交換したのに水漏れがさらにひどくなり、その施工業者にクレームを言った所、違う担当者が調査に来て、(私が指摘した)窓サッシの亀裂が原因だと言い、『前回の工事は屋根交換で、窓サッシとは関係なく保証対象外だから追加工事となります』と追加見積りと必要のない所のリフォーム工事も要求してきて困ってる」との相談でした。私は即座にその業者の契約書を見せて頂き、契約書の文面と約款が、法の下の契約内容で交わされて無かったので、「この契約書を持って消費者センターに相談すれば、助けてもらえると思いますよ」とアドバイスをする事しかできませんでした。最初に無理やりにでも契約を止めさせておけば・・・と後悔した次第でした。

上記の事例は、実際に私自身が、職人として体験した事や、お客様から受けたご相談の一部です。他にも悪徳業者の被害にあわれてる方がおりますので、ご契約に際しては、細心の注意を払い、良く調べてからご契約をしていただきたいと思います。また、被害にあわれて、お悩みの方がおられましたら、ご契約書などを見直し、消費者センターや法律相談所などにご相談を持ちかけてみると解決できる場合があります。弊社もできる範囲でお力になりますし、信頼のおける弁護士さんをご紹介致しますので、何なりとご相談下さい。少しでも多くの方々が、悪徳詐欺商法にあわずに、満足のいく工事が出来ますよう心より願っています。